家族、そしてまわりの皆さんへ

(以下、主にうつ病患者の方にあてはまることですが、自律神経失調症の症状をお持ちの方にも読んでいただきたいです。)


私が、最近、一番心を痛めていることは、心の病に対して家族やまわりの方が非常に消極的であるということです。


テレビのニュース番組などで、何度となく「心の病気は体の病気と、なんら変わりがない。」と、伝えられてきましたが、それでも家族は、心の病気を持っている者に、どう接してよいのか分からないまま、今日という日を迎えています。


社会的に見ても、偏見や誤解を持っている人がおり、精神科や心療内科に通っているというだけで、その人を犯罪者予備軍として見る人がいます。そのため「他人に知られるのが恥ずかしい。」とか「うちの家族に限って、そんな病気になるはずがない。」と、病院に連れて行こうとしない人がいます。


心の病気は、決して恥ずかしいものではなく、体が病気になるのと同じように、心にも理由があって病気になるのです。例として、手を怪我したとしましょう。早く病院に行って、消毒してもらい、傷口を縫ってもらわないと、どうなりますか?


傷口は化膿し、そこからばい菌が入り、やがて熱を出すでしょう。このようにひどい状態になると、入院しなければならなくなります。最悪の場合、手術も必要かもしれません。


早く病院に行っておけば、すぐに治った怪我でも、放っておくことによって長期化することになります。心も同じなのです。早く病院に行き、診察してもらわないと、症状はだんだんと悪化します。


心が疲れていることに気づいた場合、心療内科や精神科などを受診されてください。その際、家族も一緒に診察を受けることをおすすめします。そして、本人とまわりの者が、今後どうしていく必要があるのかをよく知るべきです。


時々、相談のメールをいただきますが、その中にはあまりにも無関心な家族がいることを実感しています。もしそれが、内臓の不治の病であれば、家族も病院にかけつけるであろうと思われますが、心療内科には関心がないようです。これは、悲しい話です。


さて、心の病気になると、本人は不安や寂しさを訴え、ときには、イライラして訳が分からなくなるほど暴れたりする人もいます。本人もどうしてよいか分からず、まわりの者もどうしてあげたらよいのか分からなくなるときがあります。


でも、本人を見守ってあげられるのは、家族や友人しかいないのです。温かく見守ってあげてください。暴れる時は暴れさせ、それをきつく叱ったり怒ったりしないほうがいいと思います。


本人だって「こんなことはしてはいけない。」と言うことは分かっているのに、行動が止められないのです。これが病気です。


まず「頑張って!」は禁句です。本人も、頑張って今の状況から抜け出したい・・・だけど「頑張れない!」、そんな間で苦しんでいるのです。「頑張って?何をどう頑張ればいいの!?」と、思う人もいるでしょう。


ただ、そういうことを知らずに「頑張ってね。」と、言う人もいます。そういうときは「もっと頑張れという意味ではなく、あなたを応援している頑張れなんだ。」と、説明してあげるといいかもしれません。


また、明るくなってもらうために、外出させたり、家に人を招いたりすることは禁物です。これは、非常に負担になります。さらに、仕事を休んだり、学校を休んだり、家事ができない・・・状態が続くと、家族やまわりの者、また、本人もあせりを感じます。


時間が長引けば長引くほど、時代に取り残されているように思うかもしれません。しかし、絶対にあせらないことです。ゆっくりと時間をかけ、休息をするようにしてください。


まわりの者の理解もなく「精神科に通っているんだって・・・・。」とか「早く学校に行きなさい。学費がもったいない。」とか「早く仕事に行ってもらわないと、生活ができない。」とか「もう、離婚よ。」などなど、本人に負担をかけるような言葉は絶対に言わないでください。


こんな言葉を浴びせられた本人はどうなるでしょうか?「自分なんて、必要のない人間だ。」と、余計に閉じこもり、そして、自殺を図ってしまいます。こんな悲しいことがあっていいでしょうか?


私は、一人でも多くの方が、自殺という道を選ばずに、家族やまわりの者の理解を得ながら生活されていくことを、本当に心から願っています。


自殺をした者の家族はほとんどこう言います。
「もっと理解してあげるべきだった。」
「あのときに、もう少し気遣ってあげるべきだった。」


取り返しがつかないことになる前にまわりの皆さんが協力することによって、この病気も治る時がくると思います。治るまでの道のりは険しく長いものかもしれませんが、どうか見捨てずに見守ってあげてください。


最後に。家族の皆さんやまわりの人たちは、完治することに固執しすぎているように思います。「前はこうだった。」と、以前の状態に戻ることを期待し過ぎています。このページの最後に「うつ病との闘い方」のサイトのリンクを載せていますが、このサイトも参考にされてください。


状況を受け入れること、完璧を求めないように、ご家族の方も協力していただきたい。これが、私からのお願いです。





私自身、一昨年の2006年までの3年間くらい、うつ病でしんどい思いをしました。少々、完ぺき主義であり家のことや仕事をきちんとこなさないと気がすまない性格です。しかし、仕事でのストレスや時間が足りず、全てのことが完璧にこなせない日々が続きうつ病になりました。


会社の人はとても良い人たちで、私を咎めることをしません。それが、さらに負担になりました。やがて、仕事を休むようになり、一時は止めていた心療内科にかけ込みます。


いろんな薬が処方され、昼間から睡眠薬を飲んで、吐いて、リストカットを繰り返しました。手首や腕から流れる血液で安心しました。そして、具体的に自殺も考えました。その間、こんな自分じゃダメだ・・・と、仕事に行けない自分、家事をこなせない自分に腹が立ちました。


しかし、体は思うように動きません。やろうと思っても、錘でベッドに縛りつけられているような感覚があり、起き上がることさえできません。私の救いだったことは、彼が何も言わない人間だったことです。


台所にお皿が山積みであろうが、洗濯物がたまっていようが何も言いませんでした。何も言わず、家事をしてくれました。実は、マイナス思考でどん底にいるときは、それが重荷にもなるんですけど。「ああ、私なんて必要のない人間なんだなあ。」と天井を見つめる日々が続きました。


でも、何も言わない。そして、母も時々電話をくれました。「お母さんはね、子供はあなたしかいないから。生きてることに感謝しているから。」って。そうやって、いろんな人の協力の元、2007年は時々落ち込むことがあるものの、仕事に復帰しました。


今現在、会社でいろんなことがあります。そして、いろんな世界があることを実感しています。でも、落ち込んだり腹が立ったりするたびに、認知療法の本を広げ日記を書いています。そして、大きな夢を持っています。希望、目標、夢。とっても大事なことだと実感している今日この頃です。


そして、家族や会社の人たちに感謝しています。私は、会社でいつも気遣ってくれた事務の女の人にはとても感謝しています。今は、違う会社になったけど、時々遊びに行きます。人って、本当に素晴らしいと思います。これからは、精神的に疲れている人がいたら、そっと手を差し伸べることができる人間でいたいと思います。


正直に言うと、2008年2月現在、頑張りすぎて、仕事の量が追いついていかなくなると、ひどく疲れます。何もやる気が起こらず、仕事も休みたくなります。でも、家族や彼のおかげでなんとか生活できています。


みなさんも、どうか、うつ病や自律神経失調症を否定せずに温かく見守ってあげてください。私からのお願いです。





うつ病との闘い方 (家族のうつ病との闘病記)
立花裕希さんのサイトです。以下、立花さん自身のリンクの説明です。


「家族のうつ病との壮絶な闘いの記録です。闘病記として読みやすくまとめました。うつ病について知りたい人、自分や家族がうつ病またはうつ状態の人、ぜひご参照ください。」
うつ病との闘い方
 
(別窓で開きたい方はココをクリックしてください。)
ストレスに関する本はこちら Amazonへ